所有イヤホンを二拠点の在宅ワークで使い分ける実際

ノートPCとスマートフォン、AirPods Pro風のイヤホンが並んだ在宅ワークのデスク オーディオ・映像
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新幹線の車内でつけているイヤホンと、自宅の書斎でWeb会議に出るときのイヤホンは、本当に同じものでいいのか。東京と大阪を行き来しながら働くうちに、私は何度もこの疑問にぶつかりました。

会議での聞き取りやすさ、集中作業でのノイズカット、移動中のバッテリー持ち――この3つの場面が求める性能は、実はかなり違います。にもかかわらず、二拠点ワーカーには「荷物をこれ以上増やしたくない」という事情もあります。

結論から言うと、私は基本的に1台のイヤホン(Apple AirPods Pro 第2世代)を、場面ごとにモードを切り替えて使い分けています。複数のイヤホンをカバンに入れて持ち歩いているわけではありません。ただし、それだけで十分かというと、正直に言えば限界を感じる場面もあります。

この記事では、二拠点ワーカーが直面する3つの利用シーンを整理したうえで、私が実際に1台のイヤホンをどう運用しているか、そしてどんな時に2台目を検討する価値があるかを、品質管理の仕事で培った視点も交えてお伝えします。

結論

会議・集中作業・移動の3場面は、モード切り替えの幅が広い1台があれば大半をカバーできます。ただし在宅拠点に長時間座って作業する日が多い人は、据え置き用の2台目を検討する余地があります。

二拠点ワーカーがイヤホンに求める3つの場面

イヤホンに求める性能は、使うシーンによって優先順位がまったく違います。これを混同したまま「1台で全部こなせる高性能イヤホン」を探しても、なかなか満足のいく答えは見つかりません。

私は自分の働き方を振り返って、求められる性能を「会議・通話」「集中作業」「移動」の3つに分けて考えるようにしています。

場面最優先ポイント求められる機能
会議・通話相手に声が届くか、周囲の声も聞き逃さないかマイク品質、外部音取り込みモード
集中作業雑音を遮断して没入できるか強めのノイズキャンセリング
移動(新幹線等)装着したまま長時間過ごせるかバッテリー持続、装着感、電車の走行音への強さ

大阪の自宅で同棲先のパートナーがいる部屋から会議に出るときと、東京のワンルームで一人で資料を作り込むとき、そして新幹線の座席で移動時間を仕事に変えたいとき。同じ「仕事中」でも、耳が欲しがっている性能は別物だと感じます。

AirPods Pro 2で実際にどう使い分けているか

3つの場面を1台でこなすために、私が実際に使っているのがApple AirPods Pro 第2世代です。ポイントは「モードの切り替え」で場面ごとの要求に応えることにあります。

AirPods Pro 2には、周囲の音を自然に取り込む「外部音取り込みモード」と、逆に音を遮断する「ノイズキャンセリングモード」、そして状況に応じて自動で切り替わる「アダプティブオーディオ(周囲の音量に合わせて取り込み具合を自動調整する機能)」の3つの聞こえ方が用意されています。この切り替え幅の広さが、1台で複数シーンをカバーできる理由になっています。

実際の使い分けは、気分よりも安全性と騒音レベルを基準にしています。外にいるときは基本的に外部音取り込みモードにしていて、新幹線や電車の車内のように騒音が大きい場所では迷わずノイズキャンセリングに切り替えます。

座っていて怪我の心配がない状況ならノイズキャンセリングを、少しでも動いているときは安全のため外部音取り込みを選ぶ、というのが私の基準です。アダプティブオーディオはほとんど使わず、実質はこの2モードの使い分けだけで済んでいます。

切り替え自体はイヤホン本体の軸を長押しするか、スマホの音量調整画面から1〜3秒ほどで完了するので、面倒だと感じたことはありません。

一方で、無線イヤホン共通の弱点である充電切れは会議中に起きると困るので、9時〜18時のようにフルタイムで働く日は有線イヤホンを優先しています。AirPods Pro 2を使うのは、移動中に短時間だけ会議に参加するときなど、バッテリー(約5時間持続)で十分もつと判断できる場合に限っています。

新幹線ではノイズキャンセリングのおかげで音量を上げずに済み、最大音量でも周囲の音で聞き取れないということがほぼないレベルで助けられています。

注意

モードの呼び方や機能はiOS・ファームウェアのバージョンによって変わることがあります。最新の仕様はApple公式サイトでの確認をおすすめします。

1台で足りない場面――2台目を検討するとしたら

正直に言うと、1台のイヤホンだけですべて事足りているわけではありません。特に「在宅拠点に長時間座って集中作業をする日」は、イヤホンよりも据え置きのヘッドホンの方が向いていると感じる瞬間があります。

耳を塞ぐ時間が長くなるほど、イヤホン型は耳への圧迫感が気になりやすくなります。据え置き型のオーバーイヤーヘッドホン(耳全体を覆うタイプ)であれば、側圧の分散や大型ドライバーによる音の余裕という点で、長時間の集中作業には分があります。

たとえば、二拠点のうち在宅頻度が高い拠点にだけ、こうした据え置き用ヘッドホンを1台置いておくという運用は理にかなっています。私自身はまだ導入していませんが、視点としては十分検討に値すると考えています。

2台目を置くなら大阪だと思います。東京にいる時は出社の可能性がありますが、大阪は基本的にリモートワークのみなので、据え置き型を活かせる場面が多いからです。

ヘッドホンは店頭で試した経験はありますが、耳の周りに圧力がかかり痛くなりやすく、個人的には耳に載せるだけのイヤホン型の方が好みです(あくまで好みで、人によって違うと思います)。

2台目を検討してよい人
  • 在宅拠点での在宅日数が多く、長時間座って作業する
  • 耳の圧迫感が気になり始めている
2台目は不要な人
  • 移動中の使用がメインで、荷物を最小限にしたい
  • 1台のモード切り替えで会議も集中作業もこなせている

二拠点で運用する上でのコツ

イヤホンを1台に絞って二拠点を運用するなら、「置き忘れ」と「充電切れ」がいちばんの敵になります。東京か大阪、どちらかの拠点に置いてきてしまえば、その週の会議も集中作業も移動中の作業時間も、まとめて失うことになるからです。

品質管理の仕事では「単一障害点(そこが壊れると全体が止まってしまう箇所)を作らない」という考え方をよく使いますが、1台運用のイヤホンはまさにこの単一障害点になり得ます。だからこそ、持ち出しのルーティンを固定することが重要だと考えています。

  1. 新幹線に乗る前に、ケースの充電残量を毎回確認する
  2. ケースは充電ケーブルと同じポーチにまとめ、単独で持ち歩かない
  3. 拠点を移動するたびに「イヤホン・充電ケーブル・PC」の3点だけは目視確認する
  4. 予備として安価な有線イヤホンをカバンの内ポケットに常備しておく

特に4つ目は、バッテリー切れや置き忘れが起きたときの保険です。数百円〜千円台の有線イヤホンでも、会議の音声だけは最低限拾えます。二拠点ワーカーにとって「ゼロになる」ことを避ける仕組みは、性能そのものより優先度が高いと感じています。

まとめ

会議・集中作業・移動という3つの場面は、それぞれ求める性能が異なります。しかし、モードの切り替え幅が広い1台があれば、二拠点ワーカーの日常はかなりの部分をカバーできるというのが私の実感です。

複数のイヤホンを常に持ち歩く必要はありません。まずは手持ちの1台でモードを使い分けてみて、それでも足りない場面――特に在宅拠点での長時間の集中作業――が明確になったときに、据え置き用の2台目を検討するという順番がむだのない投資だと考えています。

こんな人におすすめ
  • 荷物を増やさず、1台のイヤホンで会議・集中作業・移動をこなしたい人
  • モード切り替えの操作に慣れる余裕がある人
向かない人
  • 会議中は外の音をしっかり遮断したい人(外部音取り込みモードの併用が前提のため)
  • すでに在宅拠点用の据え置きヘッドホンを持っている人(この記事の使い分けはほぼ不要)

Photo by Vista Wei on Unsplash

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