ゲーミングチェア vs ワークチェア――二拠点ワーカーはどちらを選ぶべきか

デスク環境
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「椅子は入れたいけれど、ゲーミングチェアとワークチェア、結局どちらを買えばいいのか」。二拠点ワーカーのケンタのような読者から、この質問をよく想像します。

以前ゲーミングチェアを二拠点に置く?1つだけ?私の結論という記事で、東京・大阪の両拠点に椅子を置くべきかという「台数」の問題を扱いました。

今回はその続きとして、「そもそもゲーミングチェアとワークチェア、どちらの種類を選ぶべきか」という問題を整理します。台数の話と種類の話は別の軸なので、この記事では種類選びに絞って書きます。

私は東京・大阪のうち片方の拠点にEastForceのエイリアンチェアプロ(ゲーミングチェア)を実際に半年以上使っています。もう片方の拠点にはワークチェアを検討中で、こちらは実機を所有していません。

この記事では、実機を使った実感と、IT企業の品質管理(QA)の仕事で培った「スペック表の読み方」の両方から、二拠点ワーカーにとっての椅子選びの基準を整理します。

結論

在宅での作業が週3日以上ある拠点には、リクライニングと長時間の姿勢変化に強いゲーミングチェアが向いています。一方、Web会議が多い拠点や、在宅頻度が週1〜2日程度にとどまる拠点には、見た目の落ち着きと座面の安定感を重視したワークチェアの方が扱いやすいというのが私の考えです。

ゲーミングチェアとワークチェア、そもそも何が違うのか

まず前提として、この2つのカテゴリは「体を支える椅子」という点では共通していますが、設計思想がかなり違います。

ゲーミングチェアは、長時間同じ姿勢で座り続けることと、リクライニングして休憩を挟むことを前提に作られています。ヘッドレストやランバーサポート(腰を支えるクッション)が標準装備で、背もたれを大きく倒せる製品が多いのが特徴です。

一方ワークチェアは、Web会議や資料作成など「姿勢を保ったまま作業する」ことを前提に設計されています。背もたれのカーブが体格に合わせて微調整でき、リクライニングよりも座面の安定感や見た目の落ち着きが優先される傾向があります。

品質管理の仕事柄、製品を見るときはまずスペック表の「何を前提に設計されているか」を確認する癖があります。ゲーミングチェアとワークチェアも、価格や見た目の違いより先に、この設計思想の違いを押さえておくと選びやすくなります。

私がEastForceエイリアンチェアプロを半年使って感じたこと

半年ほど使ってみて、率直に「使い心地がいい」と感じています。以前は床に座布団を敷いて作業していたので、それと比べると疲れにくさが圧倒的に違います。

気に入っているのは、姿勢をいろいろ変えられる点です。アームや背もたれ、首の角度を気分に合わせて調整できるので、少し前のめりで集中したいときも、後ろに倒してリラックスした姿勢で会議に参加するときも対応できます。

休憩のときはフットレストを出してがっつり倒して休むこともあり、椅子の上だけで作業モードと休憩モードを切り替えられるのが便利です。

素材はメッシュなので蒸れは感じたことがなく、半年使ってきしみも一度も出ていません。組み立てはやや手間がかかりましたが、1時間もあれば完成する程度で、コストパフォーマンスを考えれば十分満足しています。現在は大阪の拠点に置いて、半年ほど使い続けています。

半年使ってみて感じるのは、EastForceのエイリアンチェアプロが持つ「セルフアジャストリクライニング」(レバー操作なしで、もたれた角度でそのまま固定できる機構)は、休憩と作業の切り替えに向いているという点です。この設計思想自体は、EastForce公式サイトでも明記されている通りです。

ワークチェアという選択肢――シルフィー・エルゴヒューマンの視点

もう片方の拠点で検討しているのがワークチェアです。ただし、この節で紹介する製品は私自身が実際に使ったものではなく、公開スペックと店頭での見た目・座面の触感をもとにした視点であることをお断りしておきます。

ワークチェアは使ったことがなく、正直あまり詳しくありません。個人的には、ゲーミングチェアの方が大きくごつい分フィット感があり、オフィス向きとは言えなくても、場所さえあれば快適に感じます。選んだ理由も価格が手頃で昇降やリクライニングなど機能が多かったからで、当時ちょうど良いワークチェアが見つからなかったのが正直なところです。

代表例として挙げられるのが、オカムラのシルフィーです。背もたれのカーブを体格に合わせて微調整できる機構が特徴で、Web会議での映り込みを考えたときに、ゲーミングチェアより落ち着いた印象を与えやすい製品だと感じています。

もう一つの代表例が、エルゴヒューマンシリーズです。アルミダイキャスト(金属を型に流し込んで成形する、剛性の高い加工方法)のフレームを採用したハイエンドモデルで、長時間座り続ける前提の設計という点ではゲーミングチェアに近いところがありますが、見た目はオフィス然としているのが特徴です。

二拠点ワーカー視点で言うと、ワークチェアは「もう片方の拠点でもオンライン会議の頻度が高い」という人にとって、部屋の雰囲気に馴染みやすいという利点があります。パートナーと同居する拠点で、生活空間にゲーミングチェアの存在感がなじまないという声を聞くこともあります。

3タイプで比較する――価格帯・リクライニング・向く人

ここまでの内容を、実際に比較しやすいよう表に整理しました。価格は各社公式・販売店の掲載情報をもとにした目安です。

項目EastForce エイリアンチェアプロオカムラ シルフィーエルゴヒューマン プロ2
分類ゲーミングチェアワークチェアハイエンドワークチェア
価格帯の目安3万円台〜4万円台7万円台〜12万円程度15万円台〜24万円程度
リクライニングセルフアジャスト式で深く倒せる浅い角度の同期チルトが中心比較的深く倒せるモデルもある
見た目の印象カジュアル・存在感が大きいオフィス然として落ち着いた印象高級感があり落ち着いた印象
向く人長時間作業+休憩の切り替えが多い人Web会議が多く見た目も気にする人投資額を上げてでも快適性を求める人
注意

価格帯は本記事執筆時点の各社公式サイト・主要販売店の掲載情報をもとにした目安であり、時期やオプション構成によって変動します。購入前に公式サイトまたは販売店で最新価格・仕様をご確認ください。

デスク環境全体の初期費用をどう配分するかは、二拠点に同じデスク環境を作る初期費用:10万/20万/40万プランでプラン別に整理しています。椅子単体の価格だけでなく、デスクや周辺機器とのバランスで考えたい方は合わせてご覧ください。

在宅日数で考える「本気で投資すべきか」の基準

椅子への投資を判断するとき、私が基準にしているのは「その拠点で在宅作業をする日数」です。

在宅が週3日以上ある拠点は、体への負担が蓄積しやすいため、価格帯にかかわらず長時間対応の椅子への投資が回収されやすいと感じます。逆に在宅が週1〜2日程度の拠点は、価格を抑えたワークチェアでも十分なケースが多いというのが実感です。

判断の流れを整理すると、次のようになります。

在宅日数とリクライニング使用頻度からゲーミングチェアかワークチェアかを判断するフローチャート
在宅日数とリクライニング使用頻度で選ぶ、チェア選びの判断フロー

なお、東京の8畳・大阪の1LDKのように部屋の広さが異なる場合、ゲーミングチェアは存在感が大きいため、部屋との相性も判断材料に加えるとよいと思います。実際にどんなガジェットを二拠点でどう配分しているかは、東京・大阪 2拠点で働く私が買ったガジェット総まとめでも整理しています。

また、椅子とあわせて検討したいのが昇降デスクです。座りっぱなしを避けるという意味では、椅子の選び方と昇降デスクの導入は補完関係にあります。私が半年使った昇降デスクのレビューはこちらにまとめています。

まとめ:種類選びは「用途」、台数選びは「在宅頻度」で

ゲーミングチェアとワークチェアのどちらを選ぶべきかは、価格の高さではなく「その拠点でどんな作業をするか」で決まります。長時間の集中作業とリクライニングでの休憩が中心ならゲーミングチェア、Web会議が多く見た目も気にするならワークチェア、というのが現時点での私の整理です。

こんな人におすすめ
  • 在宅作業が週3日以上あり、休憩と作業の切り替えを椅子で行いたい人
  • Web会議の映りを重視し、落ち着いた見た目の椅子を探している人
  • 拠点ごとに用途が異なり、椅子の種類を使い分けたい二拠点ワーカー
向かない人
  • 在宅頻度が低く、椅子への投資を最小限にしたい人(この場合は普及価格帯のワークチェアで十分です)
  • すでに台数の問題(両拠点に置くか1台にするか)で迷っている人(その場合はこちらの記事を先にご覧ください)

椅子は一度設置すると数年単位で使い続ける家具です。種類選びと台数選び、この2つの軸を分けて考えることで、二拠点それぞれに合った投資判断がしやすくなると思います。

Photo by aboodi vesakaran on Unsplash

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