東京・大阪 二拠点ワークのガジェット総まとめ

二拠点ワークの基本

「拠点が2つあると、同じ仕事環境を2つ作らないといけない」。これが、東京と大阪で二拠点生活をしている私が、ガジェット選びで最初にぶつかった壁でした。

結論から言うと、私は「持ち運ぶもの」と「各拠点に据え置くもの」を最初に切り分けることで、コストと快適さのバランスを取りました。この記事では、私が両拠点でそろえたガジェットを充電・モバイルからデスクまで横断的に並べていきます。

本業ではIT製品の品質管理(QA)をしている関係で、スペックシートを読んで「実際どうなのか」を見極める習慣があります。その目線も交えながらお話しします。

これから個別のレビュー記事も書いていく予定ですが、まずはこの1本で「誰が・どんな目的で・何を使っているか」の全体像をつかんでもらえればと思います。

なぜ二拠点だとガジェット選びが難しいのか

二拠点ワークのガジェット選びが普通のリモートワークと違うのは、「同じ環境を2つ用意する」という前提が常につきまとう点です。

東京の机と大阪の机、両方を快適にしようとすると、単純計算で費用が2倍に近づきます。モニターもチェアもデスクも、2つそろえれば家計への負担は小さくありません。

もう一つの制約が「持ち運び」です。月1〜2回、新幹線で東京と大阪を往復する私にとって、移動のたびに持ち歩く道具は軽さとサイズが使い勝手を大きく左右します。

なお、こうした二拠点・二地域での働き方は、国土交通省が「二地域居住」の促進策としてテレワーク拠点の整備支援などを進めており、国レベルでも後押しされている動きです(国土交通省「二地域居住等の促進」)。私のような働き方は、これから少しずつ増えていくのかもしれません。

だから私のガジェットは、ざっくり次の3グループに分かれています。

  • 常に持ち運ぶもの: 充電器、モバイルバッテリー、イヤホン、ウェアラブル
  • 各拠点に据え置くもの: 昇降デスク、ワークチェア
  • どちらにするか毎回悩むもの: モニターなど大きめの周辺機器
二拠点ワークで使うガジェットを「持ち運び」「据え置き」「毎回悩む」の3グループに分類するフロー図
二拠点ガジェットの3分類フロー図

この切り分けを最初にやっておくと、「これは1個でいいのか、2個いるのか」の判断が一気に楽になりました。次の章から、グループ別に具体的なジャンルを紹介していきます。

充電・モバイル系:毎回カバンに入る最優先グループ

二拠点ワークで最初に投資すべきは、私の考えでは充電まわりです。理由は単純で、移動のたびに毎回持ち歩くからです。

モバイルバッテリー

新幹線の往復2時間半ほどの移動中、スマホ・ノートPC・イヤホンを動かし続けると、バッテリー残量はあっという間に減ります。だから私はモバイルバッテリーを「持ち運ぶ前提」で選びました。

品質管理の仕事柄、モバイルバッテリーを選ぶときは容量(mAh)だけでなく、出力(W)とポート数、そして本体重量をセットで確認するようにしています。容量が大きくても出力が足りなければノートPCは充電できないからです。容量と重量のバランスは、移動が多い二拠点ワーカーほど効いてくるポイントです。

私が実際に使っているモバイルバッテリーの製品名と新幹線での実測の使用感は、別記事で詳しく書く予定です。

充電器・マルチタイプ充電器

充電器は、私が「各拠点に据え置く+持ち運び用を1つ」という二重持ちにしている数少ないジャンルです。

各拠点のデスクに据え置き用を置いておけば、移動のたびにケーブルを抜き差しする手間が減ります。持ち運び用は、複数ポートのマルチタイプを1つだけカバンに常駐させています。

GaN(窒化ガリウム)採用の充電器は、同じ出力でも従来より小型・軽量になりやすいのが特徴です。持ち運びグループに入れるなら、ここはサイズと重量を優先して選ぶ価値があると考えています。

ウェアラブル:Apple Watch が二拠点の「リズム」を整えてくれた

据え置きでも持ち運びでもなく、常に身につけているのが Apple Watch です。二拠点生活では生活リズムが拠点ごとに崩れやすいので、その意味で私の中では存在感の大きいガジェットです。

Apple の公式仕様では、Apple Watch のバッテリー駆動時間は通常使用で最大18時間(Apple Watch SE)から最大42時間(Apple Watch Ultra)まで、モデルによって幅があります。低電力モードを使えばさらに長く使えます(Apple Watch – バッテリー(Apple公式))。

私が便利だと感じているのは、移動日のスケジュール通知や、新幹線内で手元だけで確認できる点です。スマホを取り出しにくい混雑した車内ほど、手首で完結する価値が出ます。

なお、ここでは健康に関する効能を約束するつもりはありません。あくまで「生活の管理ツール」としての使い方の話です。Apple Watch が二拠点生活でどう役立っているかは、別記事でさらに掘り下げます。

デスク環境:各拠点に「据え置く」と決めたもの

ここからは持ち運ばないグループ、つまり各拠点に置きっぱなしにすると決めた据え置き組です。

昇降デスク

デスクは妥協したくなかったので、各拠点に据え置く前提で選びました。持ち運べない以上、座り・立ちを切り替えられる昇降デスクで「拠点が変わっても作業姿勢は変えない」ことを優先したからです。

昇降デスクを選ぶときに私が見るのは、耐荷重と昇降範囲、そして昇降の安定性です。天板やモニターを載せても余裕がある構成かどうかは、メーカー公式の仕様で耐荷重と昇降範囲を確認するようにしています(たとえばFlexiSpot 電動昇降デスク E7 などは公式ストアで仕様が公開されています)。

スペックシートの耐荷重ギリギリで使う構成は、私はあまり選びません。数値の余裕は、長く使ううえでの安心感に直結するからです。

ゲーミングチェア

チェアも据え置き組です。長時間座る道具なので、ここを削ると二拠点のどちらかで体が疲れてしまうと考えました。

「ゲーミングチェアか、ワークチェアか」は二拠点ワーカーの間でも意見が分かれるところで、私自身の結論は別記事で詳しく整理する予定です。リクライニングの深さやランバーサポートの有無は、在宅での休憩のとり方にも関わってくる部分です。

ここまでの所有ガジェットを、二拠点でどう使っているか

ここまでジャンルごとに紹介してきましたが、ここからは実際に東京・大阪の二拠点でどう運用しているかを、私の言葉でまとめます。

普段からカバンに欠かさず入れているのが、Anker のモバイルバッテリー「Anker Power Bank Fusion」です。1万mAhあるので、iPhoneを2回ほど満充電できる容量があり、容量で困ることはほとんどありません。

このモデルの特徴は、充電器としても使える点です。家では普段の充電器としてコンセントに挿しっぱなしにしておき、外出するときはそのまま外して持ち出すだけで済みます。これにより、旅行や出張のたびに「モバイルバッテリーと充電器を別々に持っていく」という二重持ちが不要になりました。

さらに、充電器として使っている間にバッテリー本体も充電される仕組みになっているので、いざ持ち出すときに「バッテリー残量がない」という事態が起きないのも大きなメリットです。デフォルトでケーブルが1本付いており、私はそれをiPhone用のLightningケーブルとして使い、空いているUSB-Cポートには AirPods Pro 用のケーブルをつないでいます。重さは多少ありますが、それを差し引いてもメリットの方が大きいと感じています。

もう一つ、いつもカバンに入れているのが AirPods Pro です。ノイズキャンセリングが効き、音質も良く、iPhoneとの接続もスムーズなので気に入っています。

東京と大阪で同じ製品をそろえているジャンルは実はあまり多くなく、それぞれで別の製品を試すようにしています。その中で気に入っているのがゲーミングチェアです。最初は別のゲーミングチェアを使っていましたが組み立てがやや面倒でした。今使っているエイリアンチェアプロというゲーミングチェアは価格の割に座り心地が良く、満足しています。

二重持ちに関しては、基本的に持ち運ぶこと前提で選んでいるものが多いため、今のところ「二重持ちして後悔した」というものは特にありません。

オーディオ:移動と集中を支える持ち運びグループ

オーディオは充電器と並んで、私がいつもカバンに入れる持ち運びグループです。新幹線やカフェなど、環境音をコントロールしたい場面が二拠点ワークには多いからです。

普段使いのメインは AirPods です。スマホやノートPCとの接続の切り替えがスムーズで、移動中にデバイスをまたいで使う私の使い方に合っています。

新幹線の走行音やカフェのざわつきを抑えたい集中タイムには、ノイズキャンセリング対応のイヤホンを使い分けています。

一点補足しておくと、ノイズキャンセリングは「どんな騒音でも一律に静かになる」わけではありません。低い連続音(走行音・空調音)には強い一方、人の話し声のように変化する音は残りやすいという特性があります。

ここは過度に期待しすぎないほうが、結果的に満足度は高くなります。新幹線での効き具合の比較も、別記事で扱う予定です。

二拠点生活ならではの「選び方の軸」

ここまでの製品選びを貫いている軸を、最後に整理しておきます。これが、この記事で一番伝えたいことかもしれません。

私の軸は2つです。「持ち運ぶものは軽さとサイズに振り切る」こと、そして「据え置くものは妥協しない」ことです。

持ち運ぶ充電器・イヤホン・ウェアラブルは、性能が同程度なら迷わず軽くて小さいほうを選びます。移動のたびに重さは体力を削るので、ここはポータビリティ最優先です。

一方で、据え置くデスクやチェアは、毎日長時間体に触れるものなので妥協しません。「持ち運べない=拠点に固定されるからこそ、各拠点で最良にする」という考え方です。

この「持ち運ぶ/据え置く」を最初に分けることが、二拠点ワークでガジェット費用が膨らみすぎないための、私なりの答えです。

まとめ:向いている人・向かない人

東京と大阪の二拠点で働く私のガジェットを、充電・モバイル、ウェアラブル、デスク、オーディオの順にまとめました。

軸は「持ち運ぶものは軽さに振り切り、据え置くものは妥協しない」。この切り分けさえ最初にやれば、二拠点でも無理なく環境を整えられます。

この考え方が向いている人は、月に数回以上移動があり、両拠点で長時間まとまった仕事をする人です。持ち運びと据え置きのメリハリが効きます。

逆に向かない人は、移動頻度がごく少なく主に片方の拠点で働く人です。その場合は無理に2セットそろえず、メイン拠点に集中投資したほうが満足度は高いはずです。

ここで挙げた各ジャンルは、これから個別のレビュー記事で1つずつ深掘りしていきます。モバイルバッテリーの実測、Apple Watch の二拠点での使い所、昇降デスクの長期使用レビューなどを順に書いていく予定なので、気になるものがあれば続きの記事もぜひ読んでみてください。


参考(一次ソース)

Photo by Kari Shea on Unsplash

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